対応事例
「遺品整理で見つかった数千枚の記念硬貨や古銭」を、日本銀行での直接鑑定・両替によって遺産分割へ導きました
金融機関で対応を断られた大量の記念硬貨・古銭を換価し、遺産分割を実現した事例
| ・相談者:Aさん(男性) |
亡くなった親の遺品整理をしていたところ、自宅から大量の記念硬貨や古銭が見つかりました。その数は実に数千枚に及びます。
しかし、相続人の中に記念硬貨や古銭に関心を持つ方はおらず、遺産分割を行うためには、これらを通常貨幣(日本国内で日常的に流通し、支払いに使用できる貨幣)へ両替する必要がありました。
そこで近隣の金融機関へ持ち込んだところ、「すぐには両替できない」「真贋の確認が必要になる」と説明され、対応を断られてしまいました。
記念硬貨や古銭の価値も判断できず、遺産分割協議や相続税申告を進められない状況となったことから当事務所へご相談いただきました。
記念硬貨や古銭は、遺産分割するうえでどういう困難が生じるのでしょうか?
現在の日常生活で流通している貨幣(通常貨幣)であれば、金融機関の口座へ入金したり、そのまま相続人間で均等に分けたりすることが可能です。
しかし、昭和初期に発行された古い硬貨(穴の開いていない5円玉など)や、ケースに収められていないバラの記念硬貨については、真贋の判別が難しく、ATMでも受け付けられないことがあるため、そのままでは利用しづらいのが実情です。
このような硬貨を相続人の間で分割する場合、「誰がどの硬貨を何枚取得するか」を決めることが難しく、公平な遺産分割を行ううえで支障となるおそれがあります。
そのため、遺産分割を円滑に進めるには、まずすべてを現在流通している通常貨幣(現行貨幣)へ両替し、現金として扱える状態にする必要がありました。
近くの銀行窓口で簡単に両替してもらえないのですか?
通常の硬貨とは異なり、記念硬貨や古銭は窓口の計数機で自動的に枚数を確認することができず、偽造品ではないかを確認するための真贋(しんがん)鑑定が必要となります。
しかし、通常、市中銀行ではその場で真贋を判定することが難しいため、引き受ける場合であっても、日本銀行(日銀)での鑑定や確認手続きが必要になります。その結果、多額の手数料や長期間の手続期間を要することがあります。
また、金融機関によっては「当行では対応できません」と受付を断られることもあり、処分方法が分からないまま放置されてしまうケースも少なくありません。
専門の買取業者にまとめて売却することはできなかったのですか?
複数の信頼できる買取業者に査定を依頼しました。これは換価のためだけでなく、相続税申告において適正な時価(業者による査定価格)を把握し、税務上のリスクを回避するためでもあります。
その結果、プレミア価値のある金貨や希少性の高い硬貨については、専門業者へ売却することで高値で換価することができました。
一方で、ケースに収められていない大量の記念硬貨や一般的な古銭については、収集品としての市場価値が認められず、買取を断られるものが大半でした。その結果、換価できない硬貨が数千枚に及び、依然として遺産分割の支障となっていました。
残ってしまった数千枚の硬貨は、どのようにして現金化したのですか?
当事務所の代表は元銀行員であり、在職中には日本銀行への現金持込みや現金輸送業務に携わった経験があります。その経験から、「民間の金融機関を経由して手数料や時間をかけるのであれば、最初から日本銀行へ直接持ち込み、鑑定と引換を依頼した方が効率的ではないか」と考えました。
そこで、日本銀行の窓口へ事前に問い合わせて予約を取り、案内に従って数千枚に及ぶ硬貨を種類ごとに仕分け・分類したうえで、日本銀行最寄り支店へ直接持ち込みました。
その結果、数千枚に及ぶ記念硬貨や古銭を額面どおりの通常貨幣へ引き換えることができ、遺産の評価額が明確になったことで、その後の遺産分割協議や相続税申告も円滑に進めることができました。なお、引き換えにあたっての手数料はかかっていません。
行政書士がそこまで踏み込んで対応するのは珍しいのではないですか?
行政書士の業務としては、遺産分割協議書などの書類を作成することで十分成り立ちます。しかし当事務所では、書類を作成する前段階にある「財産の確定」や「換価手続き」こそが、相続人の皆さまが本当に困っているポイントだとも考えています。
「対応できないのでできません」と線を引くのではなく、相続人全員が納得したうえで遺産分割を完了できるよう、現場での地道な実務も含めて出来うる限り努力し、最後まで伴走する。それが当事務所の基本姿勢です。
専門家に依頼しても、同じような結果になるとは限らないのですね。
そうかもしれません。当事務所では、元銀行員として培った実務知識と現場対応力を活かし、一般的な窓口や他の事務所では対応が難しいとされる特殊な相続財産の換価や各種手続きにも法律上許される限り柔軟に対応しています。
「実家から大量の硬貨や古銭が出てきたが、どう分ければよいか分からない」「金融機関で対応を断られ、途方に暮れている」といったケースでも、状況に応じた最適な解決方法をご提案するよう努めています。相続財産の処理でお困りの際は、ぜひ安心してご相談ください。



